もののけもの(ゴツボ×リュウジ/角川書店 |
あらすじはウェブカドカワから
「亡き祖母に代わり、人ともののけの調和を保つ”もののけもの”に任命された14歳の物部伊吹。故郷の中学で幼なじみのニコ達と新生活を始めるのだが、事ある毎に妖怪が現れて…」
人間の側にいて、ずーっと一緒に暮らす妖怪。
もちろん!妖怪なりに時代の流れに乗ったりして、ゆるゆると暮らす妖怪もアリですよ。
<<九十九神だからねぇ>>
妖怪・・・それは九十九神(付喪神)。モノ言わぬ物体にタマシイが宿り、ヒトと同じ様に動き情を持つ、それが妖怪。アニミズムに生きてきたニッポーンのミナサーンが親しんで来た世界観ですね。
ヒトと一緒に暮らしているのなら・・・妖怪だって現代化するわい!
ってのが「もののけもの」の妖怪。ねこまただって携帯くらい使うさ。
現代っぽい妖怪だって生まれるさ。
1巻でウケまくったのが
「妖怪:キレる14歳
人間の諸々の感情を含む小鬼が14歳の頭にくっつき、常に引っかいたりつねったりし、イライラを募らせ、あたり構わずケンカをさせたり、盗んだバイクで走り出したる妖怪である」
尾崎豊かーっ!
ねこまたの千代錦にはポッケが付いてるしねぇ(取り出す時は「ぱぱららっぱらー」と音が)
「ぽっけは猫のたしなみにゃ」とか言うなよ^^;)
主人公は6年ぶりに東京から田舎へ帰ってきた物部伊吹くん。こんなゆるいわちっともありがたくない妖怪に遭遇、おまけに人間との調停役を押し付けられてだりーったらありゃしない・・・な役回りなんですが、調停役というか解決方法がスレてます。ゆるい妖怪に負けてません。
ちっとも正義の味方でない行動っぷりが楽しいっす。
<<絵柄はたいそうオシャレさん>>
白黒ハッキリしたハイセンスでオシャレな絵柄なんですよ。ギャグじゃなくてBLやってたら、それなりアレなモノが築けたんじゃねーか?ってくらいオシャレ。
ラフな絵なんですけど、センスがいい。そう格好いいキャラは格好いい。
でも内容がギャグなんだ!!!
オシャレな絵柄でギャグやろうとすると、妙にギャグだけ浮いた感じになる場合もあるんですよね。そこだけ「なんか違う」絵と合わない展開ってヤツです。
ワタシ上手いでしょー的な絵、隅から隅までデッサンの狂いもねー緻密な絵なのにギャグやられても苦しいんですよ。
そーいうコトは一切ありませんから「もののけもの」
線だけ見たら結構ラフですしね、そこがまた何ともいえない「いい味」です。
だらーっと楽しませていただきました。
あ、そうそう3/26頃に3巻が出るハズ。再版かかるかもしれませんしね、全巻揃えるならいいチャンスかと思いますよ。