夏目友人帳#1~5(緑川ゆき/白泉社 |
怖い怖いと中高生達が異様に反応するのが不思議で・・・彼らは小さい頃にアニメ版鬼太郎を見ていた世代でした。正義の味方、お友達の鬼太郎ちゃんが、情けも容赦も無い人格になってりゃそりゃ怖いね。良い悪いが曖昧なのも大きいかも^^;)
もちろんスレた大人はこっちの方が面白いですよ!
それに人外の存在で一番身近な「妖怪」古今東西使い回されたネタではありますが、作者によってまったく違う存在になってしまうのが不思議。
夏目友人帳は、ヒトの側にいながら相容れる事をしない寂しさが儚く、幻と言って消えてしまいそうな妖怪達です。
「「妖怪が見える」という秘密を抱えた孤独な少年・夏目。強力な妖力を持っていた祖母・レイコの遺品である「友人帳」を手にして以来、妖怪たちから追われる羽目に!! 祖母が妖怪たちと交わした「契約」をめぐって、用心棒・ニャンコ先生とともに忙しい日々を送ることになった夏目は…!? あやかし契約奇談」
あらすじはbook-comから
<<にゃんこ先生はつるふわ>>
本体は強い妖怪のにゃんこ先生。普段は陶器で出来た猫の置物にとり憑いて、猫の形で暮らしてます。
可愛くないんだこれが!なんかねもう不気味なんですよ。
その可愛く無さが可愛い!!!きゃ~
妙にクセになる味ってあるじゃないですか、辛いんだけど美味いとか、複雑な味が後を引くとか。にゃんこ先生、言動が渋いし、たまらんです。今回にゃんこ先生は「抱くとつるふわな感触」だと判明しました。
うおおお撫でたい撫でたい。
<<強さと弱さ>>
夏目友人帳に出てくる妖怪は必ずしも強くない。むしろ強さ以前の問題。
ヒトの世界に存在し続ける事すら危うい、いつ消えてもおかしくない程。
ヒトと共存している妖怪、という感覚は薄いですね。同じ空間に存在しているのかも知れないけど、お互いが認識し合う事を必要としない関係でしょうか。
お互いを必要とはしなくても、ふと接点が生まれる時があって、その時間の優しさが綺麗で短さが哀しい。こういう触れ合う刹那の美しさってのは少女マンガならでは!
主人公の夏目くんも寂しさが似合うヒト。
一人でぽつんと居るから寂しく見えるのでは無くて、大切にしている家族や友人が増える度に寂しさが深まるような。大切なヒトを面倒事に巻き込みたくなくて離れてしまう・・・そんな優しい子。
口だけ優しいのでは無く、心の底が優しい男の子も少女マンガならでは!
恋愛絡まないけど、こんな王道少女マンガも無いぜ!とか思っちゃうんですが、ダメかな^^;)
<<アニメ化>>
この作品もアニメ化されるんだとか。各話読み切り形式だし案外いけそうな気がしてます。
綺麗に作って欲しいなー