四方遊戯(遠藤達哉/集英社 |
この本の紹介は、オビの文句よりも、カバー折り返しのご本人の説明が一番的確ですね。
「旅行は好きだけど、なかなか腰を上げない出不精で無気力な僕が
6畳間に篭って妄想した4つの嘘くさい国々。
旅した(よんだ)後でひとつでもお気に入りを見つけてもらえたら嬉しいです」
では感想を1本づつ
<<西部遊戯>>
ネタは西部劇と賞金稼ぎ。賞金稼ぎ養成学校に入学した、気風が良くてバカッ強い女の子「エル」が主人公。
「理不尽に蹂躙された過去と、その過去を受け止める強さを持つ主人公」
ってのは遠藤さんのテーマでしょうか?しぶとい娘は大好きさ!
<<月華美刃>>
次は「かぐや姫」クーデターから逃れてきた月の姫「カグヤ」逃れた先はヒノモトノクニ。まもなく追っ手がかかり・・・
ホント主人公娘が元気で元気で!んでチョーやさしい(^^)主人公だけじゃなく、脇キャラの受け答えもノリがいいですねーわはは~
それなりハッピーエンドと勧善懲悪で上手くまとまった一本でした。
<<WITCH CRAZE>>
ファンタジー成分が盛り上がる「魔女」モノ。寒波と黒斑病が広がり、それが「魔女災害」と言われる世界。相手の男を「奴隷」呼ばわりする娘、そんな妙な二人連れが街で助けたのは子供の魔女で・・・
これいい、これいいですよvvひゃっほう(ノ*゚ー゚)ノ
ファータ(娘)さんの高飛車っぷりと、ネイ(野郎)のお人よしっぷりとがたまらんのですがっ!
ニムエちゃんもかわええ。是非もう少し広げて描いて欲しいです。「そのうちもっとちゃんとしたもの」お待ちしております。
<<PMG-0>>
最後は渋く「三銃士」。。。というよりフランスかイギリス警察モノって感じですね。
主人公は「フレンチェル共和国首都防衛・ポロ近衛銃士隊0番隊所属 タニア・イファリース」
日々凶悪犯を制圧する毎日♪いや、結構たるそーに仕事してますけどね^^)
何と言うか・・・遠藤さんはさりげなく銃を使うのが上手いですなー派手すぎず地味すぎず。どう見てもウソ銃なんですが、かなり現実に近いウソ銃。元になった銃がわかるよねコレ。銃だけじゃなく肉弾戦も上手い。んー物凄い好みにぴったりだ!
これも別エピソードが見たい話でした。
全体的にキャラに重い過去を背負わせても現実味が無くなりすぎない、また重くても主人公が乗り越えてるので鬱陶しいことも無い。その加減が心地よいです。ただ読了後にスカッとした感じは薄いいかもしれませんなー
そこがいいんですが昨今の週刊連載には向いてないと・・・
どうかこのままSQでいい作品描いてください!いやまじで!