第六大陸(小川一水/ハヤカワ書房 |
「西暦2005年。サハラ、南極、ヒマラヤ・・・極限環境下での建築事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月。・・・」
これは良くできた「おとぎ話」。夢とロマンで出来た宇宙開発の物語。
my salad days・・・リアル中ニ病患者の頃(笑)こういう「おとぎ話」が嫌いでした。
<<まず突っ込んでみよう>>
汚れた大人から見たら突っ込み所満載でして・・・これはどうしたものやら。
ロケット関連は、まだ技術的に伸び幅がありますから「もしかして」とか「理論上は」ってのが通るからいいとして。それにしても開発期間が短すぎってのはどうよ!
そんなにトントン開発できるかーっ!!
基地建設の素材がコンクリートってのも・・・それは無いんじゃないかな^^;)
月面の気温がねー「昼間で約110度、夜の場合約-170度」コンクリートは温度差に弱いんですよ。
水はセメントを練る為に必要なんじゃないんですよ、セメントを化学反応で固化させる為に水が必要なんです。コンクリートは型に流し込んで固めますが、しっかり水と化学反応起して強度が出るまでは型から外せません。この「強度がでるまでの時間」は、温度でめちゃくちゃ変わるんですよ!!一日でこれだけ温度変化する月面でなんて・・・無理。
水の確保も大変でしょうけど、数時間で強度が出る混和剤開発の方が大変ですが?
<<面白くなかったのか?>>
いや、面白かったでーすvv
あんまり前向きな展開だったので、お姉さん文句付けたくなったの。あはははは!
↑で突っ込んだ事が気にならないくらい上手に構成されてるから、あたかも実現可能な技術に思えてくるんだもん。コンクリートもブロックを重ねて使い、温度差による伸縮の影響を少なくしようと工夫してますしね。
頭の中は「かっぜっのなかのすばるぅーっ♪」ですよ。開発技術者さん達が格好ええ。
走也くんと妙ちゃんも萌えるしvvこのくらいの年の差って萌える。実にツボだ!
妙ちゃんの性格が凛としてて良いのですよ。
あーいいねぇこういう娘 <昭和基地の隊長的物言い?!
<<大人はいいぞぅ~>>
若い頃は嫌いだった傾向の作品も、作者側からの視点を考えたり、萌え側から楽しめちゃえば全然問題なしですね。
単純な話、自分が嫌いであろうとも「私の為に書かれた物語では無い」ってことです。誰も私一人を楽しませる為だけになんて書いてないんですよ。
別に誰が嫌いだろーと作品の出来不出来にゃ関係ねぇな(笑)
単純に「嫌い」ってだけで作品の価値を決める人間なんて、知識も常識も足りない大馬鹿野郎か、もしくは自分の主観が世界の全てだと思ってるリアル・セカイ系の人ですがな!!
いやー自分が中二病だった頃を思い出すと、布団かぶって赤面しつつジタバタしたくなりますね^^;)そりゃ今でも中二病傾向ではありますが^^;;)
恥ずかし~うひゃうぅぅぎゃうぎょぇえぇ(悶絶)
ついでに「1巻の妙ちゃんは萌えるのぅ~」と描いてたこのブツ、お家の人が感想を一言。
「お?久しぶりだねぇ、ユリアン・ミンツ描くの」
ぎゃぁぁぁぁぁ~ (死)